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『談志絶倒 昭和落語家伝』(立川談志著・田島謹之助写真)
六代目三遊亭円生にはじまり、五代目柳家小さんまで物故した26人の名人たちを、立川流家元が縦横に論じている。
落語界の反逆児、異端児と見られ、高座でも奔放な語り口で評価されてきた談志。この本でも、さぞ辛口の悪口ばかり飛び出すかと思ったら案に相違した。
たとえば、林家三平を最初のうちは「破廉恥以外の何物でもなかった」と酷評しているが、「後年、己というものを見事に掴んで、あの爆笑王となった三平」と公平である。
文体は、独特で、談志師匠が高座で話しているようにスラスラと読め、素顔がよく分かる。自分が接してきた落語家だけに説得力がある。
写真もいい。現在活躍している落語家を写している写真家と違うのは、落語家を正面からきちんと写していることだ。高座の袖から横顔だけを写しているのではなく、真正面から落語家に取り組んでいる。落語ファンはぜひ読みたい1冊だ。(大和書房・2730円)




