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宋文洲の会社員哲学(2)社長にならない方がいい

 社長になることは、サラリーマンにとって最高そして最大の出世です。「出世したくない」という人もいますが、それはそこまで苦労したくないという意味です。給料が高く社員に大切にされる立場に簡単になれるならば、誰もがなってみたいものです。

 私も社長を長くやりましたが、あれは本当に苦労の多い商売です。社員の立場と思惑がばらばらですし、社内に相談する相手もいません。社員が勝手にやったことも、偶発事件も、そのすべての結果責任は社長が負うのです。

 寂しがり屋の私が特につらかったのは、社員のためだと思ってやったことが、逆に社員の批判を浴びるときでした。札束をばら撒くようなことでもしなければ、どんな施策も全員に喜ばれることはないからです。

 社長は会社に数十年も勤めてから、なるものではありません。なりたいならば、若いうちに会社をやめて、自分の会社を作って早くなった方が良いと思います。

 若いうちに社長の苦労を経験すれば、その苦労は経営者としての苦労であり、財産になります。自分の会社を経営していくと、会社のオーナーになり財産が残ります。他人の会社を経営すると、プロの実績が残り、これも転職時の財産になります。

 ところが、大きな会社のサラリーマンを数十年やって体力がなくなった時に社長になると、大変な目に遭います。トップとしての経験がないうえ、全責任を被らされ、財産にもなりません。

 社長の後に、図々しく会長や相談役をやって、給料を稼ぐのですが、これは会社にとって迷惑だけではなく、自分の人生にとっても損です。これなら最初から会社員に徹した方が、よほど幸せな人生が送れます。

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 そう・ぶんしゅう
 1963年、中国山東省生まれ。中国・瀋陽の東北大学を卒業後、85年、北海道大学に国費留学。同大大学院修了の翌92年、ソフトブレーン創業。2006月8月には取締役も退き、現在は同社マネージメント・アドバイザーとして、社業を離れて各方面で発言を続けている。

宋文洲の会社員哲学(1)「給料の男」と「専業主婦」

投稿日: 2008年03月27日

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