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人材サバイバル(下)最後は「花束と握手」を
厚生労働省のまとめによると、近年、大卒新入社員は入社3年以内に35%ほどが辞めてしまう。上の年代でもこの流れは同様。もはや「転職」に抵抗を感じる人の方が少数派なのだろう。だが、その辞め方、辞める社員への対処法にもテクニックは必要だ。人材をめぐるサバイバル術最終回は「退職」編だ。
どうせ別れるなら、キレイに別れたほうがいいのは、男女の間と同じだが、キレイにいかず、トラブルになりやすいのが転職に伴う退社だ。
「辞めても、その会社や同僚たちと関係が切れると考えるのは間違い。世の中、どこでまたつながりができて一緒に働いたり、メーカーならユーザーになったりするかわからない。会社、辞める人、残る人、それぞれにとって、退社をめぐるトラブルは避けたい」と採用・人事のコンサルティング会社「トライアンフ」の樋口弘和社長。
実は、会社側や残る人にとってきれいに別れるメリットは他にもある。「近年、明るみに出ている企業の不祥事は大半が内部告発。それも退職者によるもの」(樋口社長)というのだ。
残業代の不払い、コンピューターソフトの不正コピー、食品の賞味期限などの偽装…。こうしたことが内部事情をよく知る人間が“ケンカ別れ”することによって暴露される可能性がある。
こうした事態に陥らないために、きれいに別れるノウハウの一端を披露してもらうと、上司との関係は悪化しても会社への愛着をなくさないようにする▽最後は「花束と握手」で別れる▽有給休暇はすべて取得―などだという。
直属の上司との関係が修復不能になって会社を辞めるケースはままあるが、その際、より上の管理職なり役員なりが話を聞くことで会社に対する印象はずいぶん違ってくる。また、最後の日に花束を大勢の前で渡すこともネガティブな印象を引きずらないために有効という。
「最後の日には、ケーキでも買ってきて職場に置いておくと、それを目当てに女子社員も集まってくる。そうするとその場が華やいだ雰囲気になる。小手先の方策かもしれないが、従業員は会社の対応を見ている。度量の広さをみせることも重要」(同)
辞める方としてはどうだろうか。辞め方として最悪なのは、がんばって働いていても一度モチベーションが切れてしまうと、後はどうでもよくなって引き継ぎもそこそこに辞めてしまうケース。現在は転職のハードルが低いので、辞めた後も元の職場の人間とつきあいを続けるケースが多い。だからみんなに惜しまれ送別会をしてもらえるような辞め方をすべきだ。
ほかにも、転職について同じ職場の人間には相談しない▽3カ月前には会社に通知する▽礼状などを除き、辞めてからも3カ月程度は元の職場と連絡をとらない―など「礼」を尽くすことが大切だという。
辞めてしまう会社にそこまでする必要があるのか、という人もいそうだが、「その会社の最後の管理職から受けた評価は、転職先でも同じような評価になると考えた方がいい。人間の器の大きさは変わらない」(同)
ということのようだ。=終わり
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