この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
里帰りで消えた位牌の文字
■週刊軍事情報
沖縄を除く全国に先がけて開花宣言が出された東京の桜は、九段の靖国神社境内の木を基準にしているが、ここには遊就館という博物館がある。「殉国の英霊を慰霊顕彰すること」などが目的だが、わが国最古の軍事博物館でもある。
収蔵品は遺品や資料、武器類など約10万点にもおよぶ。第2次大戦期の“大物”だけでも、零式艦上戦闘機52型、艦上爆撃機彗星、泰緬鉄道開通式に参加したC56型31号機関車、戦艦陸奥の14センチ副砲などなど。兵器、戦争に関して質、量とも日本一の博物館だ。
基本的に奉納されたものだけに、すべてに胸を打つエピソードがあるといっていい。ただ、3月26日が硫黄島で栗林忠道陸軍大将らが玉砕した日でもあるので硫黄島に関連した収蔵品を紹介すると、「散るぞ悲しき」の句が有名な栗林大将による「訣別の電文」や市丸利之助海軍中将による「ルーズベルトに与ふる書」のコピー、ロサンゼルス五輪馬術金メダリストの西竹一陸軍大佐が駆った愛馬ウラヌス号の蹄鉄などが目立つ。また、硫黄島の“因縁”を感じさせるのが木製の位牌だ。
米軍の上陸作戦が始まる前の1945年2月3日に現地で戦病死した長瀬二六陸軍中尉の位牌で、戦友が作り地下壕で弔っていたものの、そのまま埋もれていた。
97年の政府主催による遺骨収集の際に発見。発見直後は位牌の文字は鮮明だったものの、遺族に渡されると程なくして消えたという。文字の消えた位牌と、発見直後の文字の鮮明な写真が展示されており、「土砂に埋もれていたものが空気中に出ることで化学的な変化があったのかもしれませんが、それにしてもいわくめいたものを感じます」と同館の担当者。
硫黄島には現在、海上自衛隊の基地があるが、「夜も枕元や部屋の出入り口に水を入れたコップを置いて寝る隊員も多く、霊と酒を酌み交わしたり、夜中に大勢が行進する足音を聞いたといった話は尽きない」と海自幹部も話す。
硫黄島には未収集の戦没者の遺骨が1万2000柱ほども残されたままなのだ。
■「ランボー」地でいくマケイン議員
■陸自「新戦車」の実力は?
■100年前に戦艦「三笠」“撃沈”も酒だった
■イージス艦の真実-世界最大・最新のハイテク兵器
■ロートルジャンボとハイテクレーザー
■ノドン着弾よりこわい電磁パルスの脅威
■結構うまい「戦闘糧食」
■乃木大将は愚将だったのか? 検証1
■乃木大将は愚将だったのか? 検証2
■沈没した戦艦「陸奥」の、意外な活躍ぶり
■戦艦「陸奥」爆沈の現場を歩く
■自衛隊「負」の印象を強める「しらね」火災

