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髪は男の命(1)なぜ増える白髪
鏡を見れば、1本、2本。年を取れば誰でも自然に増えるとはいえ30代、40代でも目立ち始めると無性に気になる。それにしてもヒトはどうして白髪になるのか―。
■栄養不足、ストレスが色素細胞にダメージ
人間の毛髪は、毛根の根っこの部分「毛球部」から伸びている。この毛球部には、毛母細胞がぎっしりつまっているのだが、その中にメラノサイト(色素細胞)も分布、メラニン色素を作って髪を黒くしている。
「布に色を染めるのと同じように、毛髪に色がつきます。皮膚にも色素細胞があり、毛髪と同様に肌に色をつけますが、毛髪の方が皮膚に比べて色素細胞の割合が多いのです」と、東京医科大学皮膚科の坪井良治教授は説明する。
通常、皮膚では、色素細胞は10個に1個程度の割合。毛髪は、皮膚の数倍分布。そのため、毛髪は真っ黒になる。
ただし、「色素細胞は、毛母細胞から栄養をもらわないと生きていけません。とてもデリケートな細胞で、寿命が短くダメージも受けやすいのです」(坪井教授)。
毛母細胞は元気でも、色素細胞が破壊されると白髪になる。遺伝的な要素に加え、栄養不足、ストレスなど、日常生活の中にも色素細胞がダメージを受ける要因はいろいろある。結果として、10代や20代でも白髪は生じてしまうのだ。
■若白髪はハゲにくい、はホント?
では、俗に“若白髪”はハゲにくいといわれるが、本当だろうか。
「遺伝子の問題で、色素細胞が早い段階でメラニン色素を作らなくなっても、老化現象で毛根がダメージを受けるのは、他の人と変わりません。若白髪でも年を取れば薄毛になります」(坪井教授)
つまり、自分は若白髪だから将来ハゲない、などと喜んではいられない。むしろ、色素細胞が死滅するほどのダメージを受けているサインなのだ。
■抜いてもやっぱり白髪
それを防ぐためには、栄養補充が欠かせない。ただし、昔からいわれる「モズクや昆布、ワカメを食べると髪が黒くなる」との話はどうや迷信か。
「毛母細胞の栄養で重要なのは、銅、亜鉛、鉄といった微量元素です。また、アミノ酸の一種のシスチンやシステインも大切です」(坪井教授)
■カキやゴマが有望
食材としては、カキやゴマ、タンパク質を含む肉や魚など。バランスの悪い食事や極端なダイエットをすると、皮膚からの栄養不足は深刻な事態になり、白髪も増えやすい。たとえ白髪を抜いても、色素細胞は減少したまま。次に生えてくる髪も、また白髪だという。頭上でイタチごっこを繰り返すのではなく、まず食生活の見直しが肝心だ。




