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髪は男の命(3)円形脱毛の不思議
ジワジワと髪が抜けていく男性型脱毛症に対して、ある日突然、ごっそり抜け始める円形脱毛症。一生涯のうちおよそ100人に2人は発症するといわれる。男女差や年齢に関係ないという。
あなたも突然…
■原因
人間の毛髪は約10万本。1本の寿命は3―5年程度で、1日50―100本程度抜け落ちる。ちなみにまゆ毛は4、5カ月程度と短命ゆえに、長く伸びずに生え変わる。男性型脱毛症では、1本の髪の寿命がまゆ毛のように徐々に短くなり、毛根も小さくなってやがて閉じてしまうのが特徴だ。
一方、円形型脱毛症では、毛髪の寿命は正常なのに髪が抜けてしまう。
「自身のリンパ球が毛根を攻撃することが原因で、自己免疫疾患のひとつと考えられています」と、東京医科大学皮膚科の坪井良治教授は説明する。
「人間は、“免疫寛容”といって胎児のときに、毛根を攻撃しないように免疫系が慣れるのですが、ストレスなどをきっかけに再び攻撃するようになるのです」
毛根をバイ菌と間違えて攻撃すると、毛根は細くなり毛は抜け落ちる。直径1―2センチの脱毛1個で済むこともあれば、バサバサと1カ月程度ですべて髪が抜け落ちてしまうことも。
「全部抜け落ちても、3カ月程度で生えてきます。ただ、自己免疫疾患ゆえに、再発することが少なくありません。急に悪くなった人が急に良くなったり、徐々に悪くなった人は治りにくいなど、個人差も大きい」(坪井教授)
■治療法
免疫力を抑制するステロイドの注射、外用、内服に加え、”局所免疫療法”が一般的。“うるし”のようなかぶれを起こす薬をぬる治療法だ。
「かぶれに関係するリンパ球が集まると、円形脱毛症を引き起こすリンパ球が抑制されるのです。かぶれは軽いもので、副作用もありません」(坪井教授)
ただし、局所免疫療法は保健適用外で自費診療。全国約200カ所の専門病院で受けられる。
治療の効果は個人差があるが、言うまでもなく円形脱毛を拡大させないことが大切。
「ストレスはきっかけにしか過ぎません。発症してしまうと、ストレス解消に努めても治りにくい。早めに治療を受けることが重要です」(坪井教授)
ストレス過多の時代には、いつ誰が発症するかわからない。髪がゴソッと抜けたならば放置せずに受診することをお忘れなく。
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