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宋文洲の会社員哲学(5)「しきたり」を破ってみる楽しみ
日本のビジネス界では依然として「しきたり」が多いと思います。良いしきたりもありますが、正直に言って多くのしきたりは古臭く、やっている本人たちもうんざりしているはずです。
直属の上司を飛び越えて役員や社長と話せないのは、日本のサラリーマンの弱点です。その行為を嫌がる上司も多いのですが、そもそも自らそんなことをしてはならないと思い込んでいる。
そんなしきたりを知らない私は、いつも社長や部門の責任者にアプローチしてきましたが、偉い社長も含めて誰も「君みたいな若造がなぜ俺に接近するんだ」みたいな態度に出合いませんでした。偉い人たちはむしろ、底辺にいる若い人たち、現場を知る人たちの情報と感性に飢えているのです。目的意識をもって会いにくる若者や低い立場の社員を、その内容の高低と関係なく心から歓迎するのです。
逆に、秘書や総務部長などの取り巻きは、飛び級的な面会と報告を嫌がります。彼らは皇帝の身の回りの世話する宦官のようなもので、皇帝の一切を仕切りたいからですが、無視してもどうということはありません。
もう一つ提案しましょう。年末年始の挨拶はあまり行かないほうがいい。普段顔を出さない営業マンが、忙しい年末に限って挨拶の行列に紛れ込んで順番を待つシーンは風刺画です。相手の印象に残らないだけではなく、迷惑そのものです。
ビジネス用のメールや手紙の冒頭に長々述べる季節の挨拶もどうでしょうか。相手に合った心に沁みる一言のほうがよほど良いと思いませんか。(ソフトブレーン創業者)
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