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貧乏ゆすり-止めようとせずにストレス発散

貧乏ゆすり Mさん(29)には、忙しくなったりテンパったりすると出てくる症状がある。「貧乏ゆすり」だ。今では、彼の膝が猛スピードで震えているときは間違いなく機嫌が悪いので誰も近づいてはならない、というシグナルとして、社内では重宝がられているのだが…。

 Mさんの貧乏ゆすりがいつ始まったのかは定かではないが、中学生の頃にテストの最中、膝を震わせながら問題を解いていたことは確かだ。

 「緊張すると確実に出る。付き合い始めの女性とのデートなんかだと、かなり意識して震わせないようにしているんですが、気がつくと相手の視線が僕の膝に行っている。あわてて店のBGMに合わせてリズムを取っているフリをしたりして…」

 仕事の上でも気をつかう。内勤なので得意先に出向くことはめったにないが、重役が出る会議などでいつしか貧乏ゆすりが始まっていたことを、テーブルの上のお茶のさざ波で知ることがある。

 「緊張状態に陥ることで普段とは異なる行動に出るということは珍しくない。この人の場合はそれが貧乏ゆすりだっただけのこと」と話すのは横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長の山本晴義医師。

 緊張が貧乏ゆすりを引き起こすメカニズムは定かではないが、ストレスを発散しようとして無意識のうちに現れる身体症状の一つであることは間違いなさそうだ。その対策を山本医師に聞いた。

 「緊張を解くことが第一。元のストレスに加えて、貧乏ゆすり自体が新たな緊張の対象となっていることもある。貧乏ゆすりは病気でも何でもないのだから、気にする必要はない。変に止めようとしないことです」

 また、貧乏ゆすりの要因の一つに運動不足がある。運動したいと考える体が、「せめて膝だけでも…」と動かしてしまうのだ。言われてみれば、確かにMさんはメタボ体型。それだけに彼の貧乏ゆすりは迫力があり、周囲の目を引く。

 「悩んだり考えたりしてどうなるものでもないのだから、運動でもしてストレス発散したほうがよほど健康的。そのうちに自然に症状も治まりますよ!」と山本医師。

 せっかく貧乏ゆすりで鍛えた膝があるんだから、ジョギングでもしたほうがいいかも…。 

投稿日: 2008年04月22日

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