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ベテランを精神的に追いつめる恐怖の「新人病」って?
4月、新入社員が入って職場の雰囲気はガラリ一変する。ところが、そんな新しい空気になじめずストレスがたまり、40、50代のベテラン社員が様々なうつ症状を訴えるケースが多発しているという。新入社員がきっかけで発症する「新人病」、あなたは大丈夫?
■新人指導が重圧
「春に発症するうつ病の一番大きな要因は、人事異動です。新入社員が入ってくるだけでなく、自分が新たな職場で新人になる。いずれもうつ病の引き金になります」と、杏林大学医学部精神神経科の古賀良彦教授はいう。
成果史上主義、さらに会社同士の合併などで手腕の認められない中間管理職は居場所のない立場に追い込まれやすい、といった職場環境が問題。自分が築き上げた地位も仕事も失い、立場は新入社員と同じスタッフ。そんな背景が、新人病に結びつく。
「初めての仕事に戸惑う中、新人が入ってくる。自分が切羽詰っているのに、新人に仕事を教えなければならない。パソコンが苦手だと、逆に部下に教えてもらわなければなりません。それは、とても大きなストレスになるのです」
■古傷が疼いたら注意
初期症状として歯痛、腰痛、頭痛、胃痛など、自分が過去に患っていた、あるいは弱っていた“古傷”が疼きだす。うつの症状が身体に出てしまうのが特徴的だ。
「これら身体症状を発症した時期と、職場のストレスが増加した時期が重なる人が多い」と古賀教授。
さらに進行すると睡眠欲、食欲、性欲が衰え、そのまま放置していると、不眠がひどくなったり、ED(勃起障害)などにも見舞われることもある。
■記憶喪失でさまよい…
また、一定期間の記憶を失い行方不明になってしまうケースもあったという。
通勤するはずが、全く異なる場所へ行き、1週間後に我に返るような状態。その間の記憶は欠如する「全生活史健忘」という症状。このとき、病状は相当進行している。記憶がないままで自らの命を断ってしまう場合もあるだけに恐ろしい。
「職場や家以外の地域活動や趣味に、自身の身の置き所を見つけておくこと。そこでストレスを上手に解消するのが一番の予防」と古賀教授。
職場環境を自ら変えるのはなかなか難しい。ひどくなる前に専門の医療機関を受診することも大切だ。

