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仕事でMac-ウィンドウズとMacの垣根なくなり
アップルの「Mac(マック)」が売れている。同社が先日発表した2008年度第2四半期の業績は過去最高を記録した。これに大きく寄与したのがMacの売り上げ増だ。人気の理由は性能や価格の優位性、使いやすさやデザインの良さなどだが、インテル製CPUの採用や外部環境の変化によって「仕事に使える」ようになった点も見逃せない。そこで、仕事でMacを利用する方法について、これから数回にわたって連載する。本日は「仕事でMac」を提唱する理由について。
当デジタル面では昨年、『自宅でMac』という連載を行った。職場に導入されているパソコンのほとんどはウィンドウズ。そのため、「使い慣れている」という理由で自宅用にもウィンドウズ・パソコンを買う人が多い。だが、私用や趣味に使うなら、性能のわりに価格が安くリビングにもマッチするデザインのMacは、かなりオススメ――というのが同連載の趣旨だった。
そのときの連載でも「自宅での仕事にMacを活用する方法」について一部触れたが、本連載はその方法を詳述するものだ。いくらMacが使いやすいとはいえ、職場の事情などもあり、仕事のパソコンを全面的にMacに切り替えることは現実的には難しいだろう。ただ、自宅に持ち帰った仕事をこなす程度なら、Macでも十分に対応できる。
たしかに、一昔前のMacはイラストレーターやミュージシャン、建築家や医師など特殊な職業の人たち向けのコンピューターというイメージが強かった。アップル自身も、当時はウィンドウズと正面から戦うことを避け、ニッチなマーケットを狙っていたフシがある。それもあって「Macはビジネスに不向き」と思い込んでいる人は、いまも多い。
その流れを変えたのが、冒頭に書いたインテル製CPUと外部環境の変化―具体的にはウェブベースのアプリケーションの普及―である。
インテル製CPUの採用により、MacはOSをウィンドウズに切り替えて使うこともできるようになった。「ウィンドウズも使える」という安心感が、これまでMac購入をためらっていたビジネスユーザーの背中を押すきっかけになっている。
ただ実際には、どうしてもウィンドウズでなければできないという仕事は、もはやほとんどない。それは、仕事のやり方がインターネットをベースにしたものへと変化したからだ。
専用のソフトをパソコンにインストールして仕事していた時代は、ビジネス用ソフトを多く擁するウィンドウズが圧倒的に有利だった。だが現在は、ブラウザでウェブにアクセスし、ウェブサイト上で作業する仕事が増えている。ニュースや会社情報、企画のアイデアなどの資料収集はもちろん、航空券の予約や路線検索、辞書検索まで、ほとんどの作業がウェブベースでできる時代だ。
ウェブベースで仕事を行うようになると、取り扱うデータも必然的にウェブに準拠したものになる。文字データはTEXT、画像データはJPEG、文書はPDFといった具合だ。それらのデータはMacでも普通に扱える。つまり、インターネットを介することで、ビジネスにおけるウィンドウズとMacの垣根はほとんどなくなったのだ。
どちらも仕事に使える、となれば、「自宅用の仕事マシン」としてMacとウィンドウズどちらを選ぶかは、性能や価格、使いやすさなどの条件次第ということになる。
この点でMacはかなり有利だ。搭載しているCPUの種類やメモリ、ハードディスクの容量、ディスプレーサイズなどを同クラスのウィンドウズ・マシンと比較すると、明らかに安い。ものによっては数万円近い差がある。
使いやすさの点でも、ウィンドウズを凌駕する部分は多々ある。詳しくは今後の連載で触れていくが、ひとつだけ例を挙げよう。いまやビジネスに欠かせないPDFファイルの閲覧についてだ。
企業の決算報告書や役所の書類などはPDFでウェブに載ることが多い。ウィンドウズ・ユーザーなら誰しも、この表示の遅さにイライラした経験があるだろう。だが、Macはほぼ一瞬でPDFファイルを表示する。それはもう感動的なほどの速さである。
MacでPDFが素早く表示されるのは、MacOS標準の「プレビュー」というソフトを使っているためだ。「プレビュー」はPDFだけでなく、ワードやエクセルファイルまで難なく表示する。このソフトを活用するだけでも、仕事の効率はかなり上がる。記者が「仕事でMac」という当連載を企画したきっかけも、この「プレビュー」に触発された面が少なからずある。
というわけで、次回はこの「プレビュー」を含むMacの「表示機能」について、「仕事に使う」という観点から検証してみたい。



