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『桃山ビート・トライブ』天野純希著

桃山ビート・トライブ 秀吉が天下を取り、出雲のお国一座が人気だった安土桃山時代のこと。

 盗んだ三味線を独学で学び諸国を巡って腕を磨いた三味線弾きの藤次郎、美貌だが豪腕かつ健啖家の踊りの天才・ちほ、織田信長への貢物として連れて来られたアフリカ出身でパワフルな太鼓を叩く弥介、笛役者への夢を捨てきれず家を飛び出した小平太ら4人が、権力者に媚びた芸ではなく誰もが熱狂せずにはいられない舞台を目指す。

 文禄4年(1595年)、秀吉の養子・秀次が謀反の疑いで切腹させられ、妻子までも連座させられた事件など政治情勢を交えつつ、音楽と踊りで権力に立ち向かう若者たちの熱い魂を描く。

 躍動感のあるノリノリの物語だが、圧政に苦しむ庶民の姿にも存在感があり、面白いが重みもある小説だ。第20回小説すばる新人賞受賞作品。  (集英社・1470円)


「桃山ビート・トライブ」

投稿日: 2008年05月05日

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