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肩こり-気付かぬうちに筋肉が緊張
Kさん(54)のあだ名は「こうべえ」。落語の「小言幸兵衛」から付けられたもので、とにかく一日中小言ばかり言っている。書類の書き方から電話の出方、果てはケータイの着信音の趣味の悪さに至るまで、小言の対象は果てしない。そりゃ肩もころうというものだ。
Kさんにとって、この世は気に入らないことばかり。そんな彼にとって1年で最大の「小言ラッシュ」となるのがこの時期なのだ。なにしろ新入社員は小言ネタの宝庫。普段は重箱の隅をつつかないと出てこない小言も、この時期だけは湯水の如く湧いて出る。おかげで毎年GWに入る頃には、彼は肩こりで悲鳴を上げることになる。
「肩こりの原因は色々あるが、女性が体形的な要因によることが多いのに対して、男性はストレスによるものが多い」と語るのは、東京・新宿区にあるなかやまクリニックの中山健児院長。
「ストレスがかかると神経と筋肉が緊張する。この“筋肉の緊張”は当人が気付かないことが多く、この状態が続くと血流が悪くなり、代謝物質としてたまった乳酸が発痛物質となって痛みやこりを引き起こします」
肩こりと聞くと、ガチガチに硬い肩を想像するが、中山医師によると必ずしもそうではないという。
「肩の筋肉の一部だけが硬直して血流不全を起こしていることもある。そんな人の肩は意外なほどに柔らかい」。
肩こりの最も多い原因は「姿勢の悪さ」。なので、まずはこれを治すことが先決となるが、それでも治らないときは消炎鎮痛剤や筋弛緩(しかん)剤などによる治療が行われることも。また精神的な問題が強すぎる場合は、心療内科でのメンタルケアが必要なケースもあるという。
Kさんもそうだが、肩こりでマッサージに行く人は多い。しかし中山医師は警鐘を鳴らす。
「マッサージで治ればいいが、中には悪化させる人もいる。特に“暴力的な施療をするところ”は要注意です」
毎年の経験から、GWは温泉に「肩こり湯治」に行くことにしたKさん。平日に会社を休んで行ってくれた方が、周囲の社員の肩こり解消には役立つのだが…。

