この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
『ひとりビジネス』好きなことやるがカチ
寄らば大樹の陰、その一方で宮仕えはツライよというのが、サラリーマンのホンネだろう。ベンチャーで身を立てるってのも今さらなぁ…なんて中高年はどうしたらいいのか。そんな人にご紹介したいのが“ひとりビジネス”。「ひとりビジネス」(平凡社新書)の著書もある大宮知信氏に、その心構えを聞いた。
団塊の世代である大宮氏も、集団就職で上京するや調理師、ギターの流し、地方紙記者など20回以上の転職を繰り返し、ルポライターになった異色の経歴。そんな大宮氏が“ひとりビジネス”を起業した20人を取材したのが同書で、副題は「転身・独立で幸せをつかむ」。いったいどんな人が幸せをつかめるのか―。
“ひとりビジネス”とはベンチャービジネスとは一線を画す。自分が好きな仕事で、できれば他人を使わず、銀行などから借金もせずに始められるビジネスのこと。たとえば―。
◎お茶好きから独自のブレンドでモテ茶(モテる茶)を出すミニバン喫茶店
◎太宰治ファンが開いた古本カフェ
◎自分が好きなギターだけのライブハウス
◎魅せられた苔(こけ)玉の販売業
◎営業が弱点のIT会社などに替わる営業代行業、人事労務代行業
◎奥さんを失ってから始めた墓参り代行業
◎温泉コンサルタント
◎出張ペット火葬業…
…種々雑多だが、共通しているのは「他人に使われるストレスはまったくない」(大宮氏)ことだろう。
「ベンチャーはもうけることが大前提ですが、それは二の次で自分の好きなことをやれるところに、“ひとりビジネス”の価値がある。それで生活できればハッピーという世界。今、やろうと思えばできることはいっぱいある。時間が自由になり、何事も自分で決めて行動するというのは、気分のいいものですよ」
気になるのは、それで食べていけるのか、だ。20人の年収は、ほとんどゼロのボランティア同然から3000万円以上とまさにピンキリ。ほとんどが起業後しばらくは無収入状態だったというが、それでもくじけず、続けられるかどうか。
「継続は力なりです。たとえダメでも、ベンチャーのように膨大な借金を残すことはない。さっさと再就職すればいいのが強み。悲観主義者は最初からやめたほうがいい。目の前にチャンスが現れたらためらわずにやるのも大事」
きっかけは、もともとやりたいことがあって、格安の発表の場が見つかったり、自分を必要とするニーズにぶつかったりと、目の前のチャンスに飛びついたケースが多い。成功のキーワードは、ネットとマスコミなどを利用した宣伝。
「最終的には、ネットやマスコミで評判になるようなオンリーワンのビジネスであることが大事です」と大宮氏は話している。
