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「モバゲー」運営のDeNA 中高年向けSNS「趣味人倶楽部」も好調
ディー・エヌ・エー(DeNA)といえば、10―20代の会員を中心にした日本最大の携帯コミュニティーサイト「モバゲータウン」の運営会社として知られる。モバゲーについては先週までのこの面でも紹介したが、実は同社はモバゲーと対極の世代向けサービスでも先行している。「趣味人倶楽部(しゅみーとくらぶ)」というSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、こちらは50―60代が中心。その中身について同社に聞いた。
ネットオークションの「ビッダーズ」や「モバゲー」で急成長してきたDeNAは、南場智子社長直轄の部署で“第3の核”となる新規事業をいくつか展開している。そのひとつが「趣味」を切り口に同好の士と交流できる「趣味人倶楽部」だ。
メールアドレスの登録だけで参加でき、利用は無料。会員になると自分専用のページが与えられ、日記や写真を掲載したり、他の会員とやり取りできる。チェリッシュや綾小路きみまろら中高年に人気の有名人も期間限定でSNSに参加しており、彼らを「マイフレンド」として登録することもできる。
また、共通の趣味や関心を持つ人たちが集まるコミュニティーに自由に参加でき、自らコミュニティーを立ち上げることも可能だ。コミュニティーは旅行や音楽、グルメ、デジタル、地域情報など多種多様で、6月1日現在で約700件が会員によって設立されている。
現在、同サービスの会員は約2万人。モバゲーの会員数1000万人とは比べるべくもないが、注目すべきは会員の6―7割が50代、次に多いのが60代で、全会員の約3分の1はリタイアした人たちという点。そして、その世代を対象にしたSNSとしては最大規模という点だ。
同プロジェクトリーダーの中島宏氏は設立の経緯について次のように語る。
「モバゲーとは異なる、新領域を開拓しようということで昨年春にサービスを企画、12月から開始しました。50―60代を対象にしたSNSは以前からありますが、突出したものはまだない。そこで、シニア層を中心に800万人の会員を抱える旅行会社クラブツーリズムに共同で事業を行うことを提案しました。参加者は、クラブツーリズムの会員を核に順調に増えており、今年4月末には月間ページビューも1000万を超えました」
若者向けのネットサービスは口コミが有効だが、中高年、とくに自立意識の強い団塊の世代向けサービスは、それなりのお膳立てをしなければ人は集まらない。モバゲーとは異なるアプローチで冷静に市場と顧客を分析した結果、同社が選択したのがクラブツーリズムとの協業だった。
いったん人が集まれば、中高年向けサイトは若者向けよりも効率性が高い。
「この世代はネットの初心者も多いのですが、社会経験が豊富なのでコミュニケーション能力は高い。日記やコメントの内容は濃く、言葉遣いもていねいなのでトラブルはほとんどありません。また、中高年層に対するマーケットの関心は高く、企業からの問い合わせも多い。今後、広告やネットショッピング分野での展開が大いに期待できます」(中島氏)
リタイア後に何もすることがなくなってしまうシニアにも、こうしたサービスは福音と言えるだろう。実際、同社には会員の妻から「だんなの相手をしてくれて、ありがとう」という感謝の言葉が届くこともあるという。
