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官のシステム開発契約に提言
官民の癒着は古くて新しい問題。癒着のほとんどには、ワイロや天下りなどの不正なイメージが漂うが、中には癒着せざるを得ないケースもある。システム開発も、そのひとつだ。
官にはITの専門家がいない。業者がコンサルティングしなければ、必要な機能や性能、システム構成、適正価格はわからない。これが明らかにならないと入札ができない。
そこで事前に業者のコンサルを受け、業者作成の仕様書をたたき台に官製仕様書とするが、コンサルの予算はない。そこで費用は業者持ちでコンサルしてもらうことになるが、官のシステムは巨大なものが多いため業者の持ち出し金額は多大になる。持ち出し分を回収するには、開発契約を取って水増し請求するしかない。
形式上は水増し請求だが、コンサルから納品・保守まで含めた金額としては妥当だ。しかし、コンサルを行っていない業者と競争入札すると、はるかに高額で負けてしまう。これでは官の相談に乗る業者がいなくなってしまう。
こうした事情と仕組みは官もよく承知しているから、コンサルを受けた業者と随意契約するか、他社が応札しにくい要件を用意する。このような癒着がこれまでの慣例だった。
ところが最近は、官への監視の目が厳しくなり、契約前の案件を業者と相談しにくくなった。そこで、既存システムの相談という名目で話し合いの場を持つことが増えた。こうなると新規参入が難しくなり、以前よりも一部業者との癒着が高まる傾向にある。
そこで提案。1つの案件に対して、官が複数業者の有料コンサルティングを受けることを許したらどうだろうか。その中から良い要求仕様を選んだり、うまく組み合わせたうえで、改めてシステム開発の公開入札をする。支出は増えるが、金の流れも競争も公平になる。
さらに、コンサルと開発を別業者とし、コンサル業者に開発業者の監査をさせれば、なお安心だ。
システム開発の出発点は要求仕様の確定にある。その部分を堂々と検討できる制度が必要だ。ついでにコンサル各社作成の要求仕様を公開すれば、民間にも役立つ事例集ができる。これならば税金の無駄遣いにはならないだろう。
