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「週刊・軍事情報」発展性奪う「政治的配慮」
■週刊軍事情報
先週、中国・四川大地震への支援物資輸送に航空自衛隊の輸送機を使うかどうかが大きなニュースになった。結局、中止されたが、検討されること自体、自衛隊に求められるものが変化しているということを如実に現しており、装備にもそれは反映されてきている。開発が続く新型輸送機C―Xも一例だ。
派遣が検討されたのはC―130H。最大約20トンのペイロード(搭載量)で航続距離約4000キロといわれる。ただ、それでも「中国内陸部への直行は困難」(自衛隊幹部)。民間の貨物機ならこれぐらいの距離はひとっ飛びなのに、だ。
C―130Hは戦術輸送機で比較的近距離用だから仕方ないが、この「脚」の短さは自衛隊が国際緊急援助隊として活動する際のネック。1998年にホンジュラスに派遣されたときには、途中で離着陸を繰り返し4日かけて飛んだほど。
それでも導入は航続距離や搭載量を買われてのことだった。何しろ、60年代に次期輸送機を選ぶ際、すでにC―130は世界で活躍していたが、「航続距離が長く搭載量も大きいことで、『国外へ侵攻の意図があると疑われる』との批判も理由になり、より小型のC―1の自主開発が決まった」(航空関係者)。
しかしC―1の運用が始まると程なくして沖縄返還など環境面で大きな変化が起きた。C―1では役不足が明らかになり、C――130H導入が決定。さらにC―130Hも同じ轍を踏む。開発中のC―Xはペイロード約30トンで約6000キロ、しかもマッハ0・8程度と旅客機並みの高速だから、ずいぶんましになる。
もともと外征軍であるイギリス軍などはC―Xの2倍ほどの能力があるボーイング社のC―17輸送機を導入している。“軍”としての性格が違うとはいえ、「将来のことは分からないのだから能力に余裕を持たせたり、拡充できるようにしておくべき」(軍事評論家)という声は多い。
日本製兵器は戦前から発展性に乏しいと批判されることが多い。戦前は工業力・技術力の点で、戦後は政治の腰が定まらないことが大きな原因のひとつであることは間違いない。
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