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仕事に殺される前に過労死を防げ(上)
◇7割は突然死
残業代の不払い問題が各企業で噴出しているが、その行く末には過労死の危険性も。こんな働き方が危ない! 要注意ポイントを2回にわたって取り上げる。
厚労省のまとめによると1990年代前半、年間300、400件台だった脳・心臓疾患の労災申請件数は、95年から増加をはじめ、ここ2年間は900件台(うち認定は300件台)。毎年300人台(同約半数)の死亡者を出している。
「その約7割は、くも膜下出血や心筋梗塞(こうそく)などによって24時間以内に亡くなる突然死」と話すのは、長年、過労死問題に取り組んできた国立公衆衛生院名誉教授で過労死・自死相談センター代表の上畑鉄之丞医師。これまで労災申請の意見書作成にかかわった一部203症例を分析した結果、年代では34歳以下が25・6%、35―54歳が56・7%、55―64歳が17・7%。半数以上になるホワイトカラー職で圧倒的に多いのは営業系。とくに上から、下からのストレスに悩まされる主任や係長などの中間管理職が約7割を占める。
過労死全体の3分の2は疲労を蓄積させる長時間労働が元凶。厚労省は労災認定の目安として、月100時間以上の残業、もしくは直近5カ月の平均80時間以上の残業を過労死ラインとしている。が、上畑医師が過去の事例をもとに呼びかける危険ゾーンは次のような生活パターンだ。
(1)週60時間以上の就労
(2)月50時間以上の残業
(3)月間の所定休日の半分以上の出勤
「いずれか1つでも数カ月にわたって該当すれば危ない」と警告する。しかし、必ずしも過労死を招く要因は長時間労働だけではない。出張回数、拘束時間、極度のストレスなど正規の就労時間内にも多くの危険が潜んでいる(別表参照)。
また普段の検査では異常が見当たらなかった突然死は少なくない。家族や同僚の聞き取り調査で分かった発症前の予兆では、もっとも多いのが「普段経験したことのないような疲労感」、次いで「不眠が続いていた」「身体の不調」「風邪が長く続いて治らない」の順。これらをトータル的に考えて、心当たりがあれば必ず休養を取るべきだ。次回は、近年急増する“過労自死”をお伝えする。
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◎仕事上の危険信号
□ 1日10時間以上仕事をする日が続く
□ 休日出勤が多い
□ 深夜勤務や早朝からの仕事がよくある
□ 数カ月にわたって出張が多い仕事が続く
□ 職場や仕事上の人間関係が大変悪い、または上司のいやがらせが続く
□ 最近、仕事のミスやトラブルが続いている
□ 単身赴任中だ
□ 仕事の責任を単独で任される機会が多い
※3つ以上当てはまれば過労死のリスクは高い(上畑医師作成)

