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宋文洲の会社員哲学(14)名ばかり自己満足の役職
夫が課長になった日に奥さんは赤飯を炊きます。40代になっても管理職になっていないと奥さんは近所で顔を上げられません。それだけ日本の会社員は管理職を社会的立場と勘違いして、好き嫌いと関係なく管理職を目指すのです。
管理職というのですが、そもそも、いったい何を管理しているのでしょうか。経営コンサルタントをやっていた頃、よくアンケートをとりましたが、答えは殆ど「部下を管理する」と言うのです。
部下の何を管理するか? との問いに対して、殆どの管理職は「部下のやる気と行動を管理する」と答えていました。40代後半にやっと管理職になれたやる気のない人までも同じことを言ったので笑い出しそうになったことがあります。
「人を管理する前に自分を管理したらどうか」とアドバイスしたいほどでしたが、それでは喧嘩になりますので我慢しました。管理職名を肩書と称して人間の立場を象徴させるサラリーマンの世界では、管理職への憧れは骨まで染み込んでいると言えます。
「管理職」には偉い人がやる気のない人達を管理するというイメージがつきます。これと似たニュアンスとしてマンションの管理人を思い出してください。管理対象が能動的ではないから管理が必要です。
そんな管理職になぜ自己管理もできない人までもが憧れるでしょうか。それは世間体に負けているからです。本当にマネジャーになりたいならば、まず自立心を磨くべきです。
上司の言うことに忠実に従えば早く管理職にしてもらえると考える人が多いのですが、実際も多くがその通りです。そんな管理職は名ばかりの自己満足に過ぎず、大切な人生を空しくするのみです。
(ソフトブレーン創業者)
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