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『私は外務省の傭われスパイだった』原博文著 茅沢勤訳

私は外務省の傭われスパイだった インテリジェンス(諜報)の世界において、日本がかなりの「後進国」なのは改めて言うまでもない。外国の情報を収集することはもちろん、外国の情報機関の工作を防ぐカウンター・インテリジェンス(防諜)の面でも、“やられ放題”である。どこがダメなのかは、この本を読めば、その一端は分かるだろう。著者は中国残留孤児2世(日本国籍)。

 外務省の協力者として、中国の機密情報の収集を行っていたが、中国当局に露見し、逮捕される。だが、外務省は著者を守ろうとせず、冷たく切り捨てた。協力者を守れないような組織に「いい情報」が取れるはずがない。本書には、橋本龍太郎首相(当時)と中国女性とのスキャンダルについて、著者が外務省から「中国政府の対応を探るよう」命じられる場面も出てくる。その情報が活かされなかったのはその後の展開を見ても分かるではないか。(小学館・1575円)

「私は外務省の傭われスパイだった」

投稿日: 2008年06月22日

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