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「ビジネスを勝ち抜く 独創脳の作り方」(中)ギリギリを絞らず余裕を確保

独創脳 「独創的発想」を生み出す脳をどう作るか―という連載の第2回。「思考の解体新書」の著書もある日本大学大学院総合科学研究科の林成之教授(救急医学)によれば、発想のメカニズムはこうだ。

 ある情報が脳に入ると、人間の考えや記憶などを支配する「ダイナミック・センター・コア(DCC)」で処理されるが、このとき「面白い」「好きだ」などの感情を抱くとそのレッテルが情報に張り付けられ、前頭葉の認識中枢に行く。このとき前頭葉とDCCの間にレッテルを張られた情報が行き来できる「神経ループ」が形成される。

 「このループによって興味を持ったり、好きになったものに対する考えが生み出され、独創的な考えを生み出す発想にもつながっていくのです」

 情報が、このループの中を回ることで新たな考えが展開するメカニズムを作り上げていくが、逆に言えば情報を自分の脳の中でループに閉じこめてやれば独創的な発想が生まれてくる。どうすればループの中で情報をめぐらせられるかは、前回紹介したDCC活性化のための「反復して考える」「否定語を使わない」など“ポジティブ思考”と重なるという。

 一方、統計的に創造性豊かな人の傾向は別表のとおりだが、創造性を高めるための方法として林教授はこうアドバイスする。

 「ある考えがこれでよいと思っても、4日間ほどの間に似たような神経伝達コードを作らないよう配慮しながら、繰り返し考えること。また視点の異なる2つの考えを繰り返し検証すること」だ。

 ここでのポイントは、何度も繰り返し考えるには時間的・経済的・空間的な余裕も必要ということ。林教授も「最近は、研究分野でも成果主義に則した研究費の配分がされている。間違いとはいえないが、独創的で創造性のある研究を行うことが難しくなるデメリットはある」と話す。

 つまりは、仕事でギリギリと絞られると余裕がなくなり、人を驚かすような成果はあげにくくなる…共感する人は多いだろう。

 もうひとつ、新しい考えを引き出すには、頭頂葉の「空間認知中枢」の機能がとりわけ重要だという。

 「目を閉じて何かをイメージ、ものを考えるにも、常に形や方向性や距離感を正しく認知する空間認知能が必要になるからです。だから創造性豊かな人は絵を描くことを趣味にしているケースが際だって多い」

 さっそく絵筆を握ってみてはいかがだろうか。
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■統計学的に見た創造性の高い人の傾向■

(1)個人主義的である
(2)自信に満ちあふれている
(3)自己の間違いや弱点を批判できる力も持っている
(4)物事を深く追求する完全主義者であることが多い
(5)性格が大胆
(6)物事のちょっとした違いでも鋭く本質を見抜く

「ビジネスを勝ち抜く 独創脳の作り方」(上)すべてはポジティブ思考から

投稿日: 2008年07月01日

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