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宋文洲の会社員哲学(16)幸せは自分で決めるべき
父が亡くなってもう10年以上経ちましたが、いまだによく思い出す父の口癖があります。
「食べ物があって、やることがあって、これ以上の幸せがどこにある?」
父は実業家の2代目で、中国革命によって資産を全部奪われました。裸一貫になった父は、政治的な差別を受けながら貧困地域を転々としました。私は生まれた時から貧乏な父しか知りませんでした。
もし父が裕福な2代目人生をそのまま送っていたら、食事と仕事だけに満足する人になれただろうかと最近はよく思うようになりました。どう考えても、食事と仕事くらいは誰でも簡単に手に入るものです。しかも父の言った仕事とは畑仕事でした。
若い頃の私は「父が大きな目標を持っていないから簡単に満足できた」と考えていました。だから父の口癖が嫌でした。不思議なことにいろいろな目標を追いかけて45歳になった今、自然に思い出し、その口癖を吟味するようになりました。
昔、私も何となく資産、地位、知名度を得れば幸せになると考えましたが、そのような知人友人をたくさん知った今、彼らが普通の人以上に幸せではないことを知りました。
恋の幸せに期待する時期もありましたが、期待する分、相手に求め過ぎて苦労しました。
趣味に没頭する時間、家族と一緒に居る時間。そんな刺激のない静かな時間に幸せを感じられるようになれば、人は本当に幸せだと思います。我々人間がなかなか幸せになれないのは、目標や他人と比較することで幸せを感じる癖があるからです。
幸せとは幸せを感じる時間のことです。比較の幸せは一瞬ですが、自分が決めた幸せは人生最後の瞬間まで続きます。
(ソフトブレーン創業者)
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