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「週刊 軍事情報」日系初のブラジル時空軍司令官、招聘の舞台裏

■週刊軍事情報
 今年は日本からブラジルへの移民が始まって100周年。皇太子殿下も先月27日までブラジルを訪問されていたが、日系人は今ではすっかり現地に根付いて社会を支える重要な幹のひとつになっている。それを象徴するのが軍人として頂点に立ったブラジル空軍総司令官の斉藤準一大将(65)だ。

 日系人がブラジルの軍のトップに立つのは初だが、「他のどんな職業で成功するよりも、軍のトップが出たことの方がブラジルの中で日系人の信用度が高いことを表す」(日伯交流関係者)という。

 父親は青森県、母親は香川県の出身。6人兄弟の長男。銀行で働きながら1960年から空軍士官学校へ通う。在ロンドン空軍武官、第5航空方面隊司令官、空軍参謀長などを歴任、昨年空軍総司令官に就任した。

 今年4月に外務省の招きで来日し精力的に交流活動をしたが、招聘に深くかかわっていたのが、あのルバング島から生還した元陸軍少尉の小野田寛郎(86)さんだ。

 小野田さんは74年に帰国、翌年ブラジルに移住して牧場を開拓。84年からは日本との間を往復しながら日伯交流や日本の青少年教育に力を入れているが、斉藤大将が参謀長に就任した2年前から「日系人として初のことであり、われわれの誇り。だからこそ日本に足を運んでもらいたい」と東奔西走していた。

 が、外務省は予算を理由になかなか動こうとしなかった。それでも今年1月、ようやく招請は決まった。小野田さんは陰に日向に力を尽くした日系人の協力者も招きたいと考えていたが、そこまで予算はつかなかった。「だから自腹で招待しました。多額の費用がかかりましたが、日系人全体のためになれば、こんなにうれしいことはない」と話す。

 斉藤大将は「伸びれば伸びるほど稲穂のように頭を垂れなさい」という母の教えを忠実に守ってきた。謙虚さはブラジル社会では足を引っ張られかねないのに、だ。小野田さんの「公に奉仕する精神」とともに、今の日本本国の日本人には少々欠けているものかもしれない。

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投稿日: 2008年07月08日

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