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帰ってきた蔵人が持ってきた店主の一番好きなおみやげ
■荻窪いちべえ「今宵の一杯」
兵庫県赤穂市に蔵人として働いていた岩渕君が、半年の勤めを終え帰ってきた。
私としては暮れの忙しい時期に酒造りに行く彼は迷惑なのだが、従業員やお客様が彼を待っているので、大威張りで帰ってくる。良く働いてくれるし店も締まるのでこれでいいか…と変な納得をしている私だが、帰ってきてすぐに「千粒あたりの米の重さは27.5gが標準だが、最近は27gを切るケースが増えてきた」との耳よりの情報を教えてくれた。それは神戸新聞の切り抜きであった。バランスの崩壊、農の異変、ブランドに温暖化の影、兵庫県の誇る酒米山田錦に粒の大きさや収穫時期の変化が現れている。今のところ酒造りの段階で問題になるような質の低下ではないが、このままではいつか特産地ではなくなる日がくるのではないか?と危惧する声が書かれている。
一日で温度差、昼の暖かい時と夜の寒い時があると白心が大きくなり、昼夜の温度差がないと小粒になるようである。丹波産の黒大豆にも大きな損失を与えているようである。
「市街地の緑を増やし、ヒートアイランド現象を抑えるなど根本的な対策が必要」と緑化による温暖化防止を強く訴える。農家の努力だけではもう「特産」は守れないと結んでいる。
折しも今、北海道でサミットが行われているが、各国首脳にも真剣に温暖化防止について考えてもらいたいと願う店主である。

