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「今日のストレス」前立腺炎
Gさん(47)は最近、妙に下半身がうずく。といっても、べつにスケベなことを考えているわけではない。言いようのない不快感が骨盤の内側全体を支配しているのだ。思い切って泌尿器科で検査を受けたところ、結果は「前立腺炎」。その原因はストレスだった。
Gさんには、前立腺に炎症が起きる理由が思い当たらない。悪い遊びもしていなければ、そもそも妻とも長らくのご無沙汰が続いている。医師にそのことを話すと、「原因不明の前立腺炎は珍しくないし、ストレスから発症することもある」と告げられた。それを聞いたGさんは納得。ストレスなら自信があるのだ。
小さな食品卸の会社を経営するGさん。会社の業績は思わしくない。社員の給料を優先するあまり、自分の給料はほとんど出ない状況だ。
その上、同居する母親の認知症が進んでしまい、妻はその介護で手いっぱい。当然妻の機嫌も悪く、これがご無沙汰の一因にもなっている。OLと大学生の娘2人は、家事を手伝うこともなく、彼氏のところに入り浸り。たまに帰って来てもGさんをまるで生ゴミでも見るような目でにらむだけで、会話さえしようとしない。
哀れなGさん。いま、地球上に彼の心安らぐ場所はないのだ。
そんな状況での前立腺炎の発症。これがストレス性でないわけがない。
「ストレスと前立腺炎との関係は明らかにはなっていませんが、以前から精神的負荷が強いと前立腺に何らかの症状を及ぼすことは言われています」と語るのは、飯田橋中村クリニック院長の中村剛医師。ストレスと前立腺はきわめて密接な関係にあるという。
「ストレスからおきる前立腺炎の場合、下腹部や脚の付け根などに不快感や疼痛といった比較的軽い半面頑固な症状を起こすことが多い。前立腺肥大を伴う場合はその治療を行いますが、ストレスだけの場合は抗不安薬などによる精神療法が必要になります」
さてGさん。残念ながら彼のストレスが解消する見込みは立っていない。ここは一つ、金魚でも飼ってみてはどうだろう。癒やされますよ、きっと…。
