この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
「言葉のタネ明かし」逆手―「サカテ」「ギャクテ」違いが分かる?
「上場企業に対する消費者の信頼を逆手にとって、悪質な商法に走る…」。この文章中の「逆手」を、読者の皆さんはどのように読まれたでしょうか。
「逆手」の読みは、「サカテ」と「ギャクテ」の2通りがある。「逆」は音読みがギャク、訓読みがサカ。「手」をテと読むのは訓読みだから、逆手をギャクテと読むのは重箱読みということになる。しかし国語辞書は両方の読みを載せ、それぞれ異なる意味、用法を紹介している。そこで読み方によって異なる「逆手」の意味を、国語辞書を参考にしながら次にまとめてみた。
「サカテ」=(1)短刀などを普通の持ち方と逆に持つこと(2)体操競技の鉄棒で、手の平が自分の側に向くよう棒の下から握ること。順手の逆。
「ギャクテ」=(1)柔道などで、相手の関節を反対側に曲げる技(2)(柔道の技から比喩的に)相手の手段を利用して攻めること。「~を逆手にとる」と使われることが多い。
以上のように見てみると、冒頭の文章のように、相手の出方や思いを逆用するケースでは、どちらかというとギャクテと読むのが一般的なようである。しかし最近の辞書には、「ギャクテ」の(2)の意味でもサカテの読みを認めているものもあるから、ギャクテ以外は間違いというわけにもいかない。
(産経新聞編集局校閲部長 清湖口敏)
■その他の「言葉のタネ明かし」
「アラゲル」 「目」 「無人島」 「拉致」 「ぞっとしない」 「死亡」 「伸るか反るか」


