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「週刊 軍事情報」どうなる米軍新空中給油機
■週刊軍事情報
米空軍が次期空中給油機(KC―X)の選定で揺れている。エアバス系企業連合に決まったと思ったら、9日にゲーツ国防長官がいったん白紙に戻すと発表。179機、350億ドル(約3兆8000億円)もの巨額事業だけに敗れたボーイングが巻き返しを図っていたのだが、政治も巻き込んでゴタゴタが続きそうだ。
米空軍は今年2月29日にエアバスを傘下に収める欧州航空防衛宇宙会社(EADS)とノースロップ・グラマンの企業連合が提案していたKC―45A=写真、ノースロップ・グラマン社HPから=を採用すると発表した。面白くないのがKC―767を対抗馬にしていたボーイング。政府監査院(GAO)に異議を申し立て、GAOは6月19日に白紙化を勧告していた。
空中給油機は現在の航空作戦の成否をにぎるといってもいいほど重要な機種の一つだ。米空軍はKC―135、KC―10など合わせて約620機を保有しており、主力は約530機あるKC―135。ただ機齢が50年を超える機体が多く新型機導入は待ったなしの状況。今回落札すれば600機超の契約に発展する可能性も高い。
KC―45Aの場合、米軍にとってエアバスの機体は初めてなので整備や部品の供給などを不安視する声もある。ただ、メーカーは入札にあたって機体価格だけでなく、何十年にもわたる維持管理なども含めてトータルで提案する。だから「いったん落札した以上は整備・後方支援などの体制に大きな問題があるとは思えない」(空自関係者)。
またの空自はボーイングのKC―767を採用しているが、米空軍がボーイングを採用しないとなると、KC―767の生産ラインが閉鎖される可能性が高い。空自には8機まで増強する構想もあるがその場合、「今後の新規調達の際に別の機種を選ばなければならなくなり、不都合が生じる」(空自高級幹部)。
現在、空自は次期戦闘機(FX)選定中で、ステルス戦闘機F―22を採用したいところだが、これも生産ライン閉鎖が取りざたされている。すべての兵器を国産化するわけにはいかないが、海外からの調達にはこうしたジレンマもある。
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