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ドコモの新サービス「ホームU」の利点と課題
外では携帯電話、家に帰れば無線LANの回線につないで“ブロードバンド端末”としても利用できる「ホームU」というサービスをNTTドコモが開始した。NTTグループが目指す「携帯電話と固定電話の融合」の先兵となるサービスだ。これが将来のスタンダードになるのか、利点と課題を考える。
6月19日、ホームUに対応した「N906iL/onefone(ワンフォン)」(NEC製)がドコモから発売された。無線LAN接続機能搭載で、自宅に引いたブロードバンド回線と無線で接続して高速・大容量の通信ができる端末だ。
ドコモはホームU開始に合わせてiモードに瞬時に接続できる高速iモード通信と、最大1時間の高画質動画が見られる大容量iモーションのサービスも始めた。N906iLの無線LAN接続では、これらがストレスなく利用できるほか、ドコモ以外のサービス、たとえば動画投稿サイト「YouTube」の動画もサクサクと再生される。
この無線LAN接続は家庭のブロードバンド回線を利用するため、直接料金はかからない。ただ、ホームUの利用はドコモの定額通信サービス「パケ・ホーダイ」(月額4095円)への加入が条件だ。
また、ホームUではIP電話も利用できる。インターネット回線を利用して通話するもので、ホームUに契約すれば携帯番号とは別に050で始まる11ケタの番号も割り当てられる。
ホームUのIP電話を使うと、通話相手がホームU利用者なら通話料は無料。固定電話や他の携帯電話あても通常の3割安となる。1つの無線機器(無線LANルーター)に最大6台のN906iLを登録できるので、店舗やSOHO、企業の部署単位で登録すれば、内線電話のようにも利用できる。
ホームUの利用料金は月額1029円。この月額料に見合ったメリットが通信速度やIP電話機能から感じられるかどうかが普及の第1の課題だろう。
第2の課題は、対応機種や回線が限られているということだ。現在、ホームUを利用できる携帯電話はN906iLのみ。また、ホームUに対応しているインターネット回線は現状でNTT東西のフレッツサービスしかない。さらに、ホームUを利用できる無線LANルーターも当初は10製品程度に限られている。
無線LAN設定の手間もかかる。設定できない人のために「ホームU訪問サービス」が用意されているが、その料金は9975円で、けっこう高い。
誰をターゲットにするか、という課題もある。
N906iLを開発したNECモバイルターミナル事業部商品企画部の藤原望氏は「初期はやはり新しもの好きの人たちがターゲットでしょう。しかし今後は対応機種も増えると思いますので、そうなれば一般的なサービスになってくるはずです」と期待する。
たしかに、パソコンが普及したとはいえ、まだ一家に1台が普通。家にパソコンがあっても、メールやネット閲覧は使い慣れたケータイで済ませたいという子供や主婦も多い。
また、N906iLを設定すれば、職場の無線LANや街中の無線LANスポットとも接続できる。これは、情報保護などの理由でパソコンを持ち出せないビジネスマンにとって魅力的だろう。
パソコンに詳しいユーザーを想定して開発されたと思えるホームUとN906iLだが、案外“非パソコンユーザー”の人気も集めるかもしれない。

