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「週刊 軍事情報」8月のみ開く零戦の"聖地"

■週刊軍事情報
軍事情報 富士山のふもと、山梨県鳴沢村には毎年8月の1カ月間だけ開館する珍しい軍事博物館がある。しかも私設なのに零式艦上戦闘機を2機、完全な状態にレストアし、展示している。同館はほかにも靖国神社遊就館の零戦52型のレストアも手がけるなど、零戦の「聖地」といってもいい。

 この博物館は河口湖自動車博物館飛行館。現在展示してあるのは零戦21型、52型、21型の主翼骨組み、零戦に搭載されていた栄12型発動機(エンジン)、艦上爆撃機「彗星」のアツタ21型発動機、1式陸攻胴体後部(復元)、93式中間練習機(同)などだ。

 日本には現在9機の零戦が復元されている。米国にも10機あるものの、1つの施設で2機展示してあるのはここだけ。同館の21型は空母「赤城」搭載の1番機の塗装をされているが、ミクロネシア連邦ヤップ島から回収された機体。エンジンも修復して稼働可能という。ただ展示機のエンジンはダミーだそうだ。52型はラバウルから回収されたもので、今年レストアが完成し、一般に公開されることになった。

 修復に際して必要になるのが設計図。航空機の図面などは敗戦直後に焼却処分されたことになっていたかと思いきや、「三菱重工には設計図が残されていた。それを借りて零戦も1式陸攻も復元しているのです」と原田信雄館長。それでも10年以上の年月が必要だった。

 同館の機体は1980年代前半にまとめて回収してきたものを順次レストアしたのだが、現在では南洋諸国は第2次大戦期の遺物の国外持ち出しを禁止している。だから「今後は国内で埋もれている機体が発見される以外には、新たに完全な修復機を作るのは難しいでしょう」(原田館長)。

 それにしてもなぜ開館が1カ月だけなのか。「来館者数の問題です。夏以外の時期は少なくなり、人件費だけでも苦しい」という事情によるのだそうだ。それでも維持し続けるのは、「僕の意地です」と原田館長は話す。

 車や飛行機が好きだったこともあり自動車部品の貿易事業をしながら、最初に自動車の、次に飛行機の博物館を作った。

 「今の日本は戦争に関係するものはすべてをシャットアウトするが、残すべき物は残さないと。本来国家の命運をかけた戦争に使われた兵器の修復や保存は国がするべきこと。先進国でそれをしていないのは日本だけ」と力説する。

 国などの公の機関がきちんと保存していくのであれば、復元した零戦などは譲渡してもいいとまで原田館長は言うのだが…。

 同館の連絡先は電話0555・86・3511。

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投稿日: 2008年08月19日

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