この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
かねやんぐうたら読書『後期高齢者医療がよくわかる』
年来の友人が体を壊し、医者にシキュウキンシュといわれたと騒いでいたことがある。もちろん“至急禁酒”と“子宮筋腫”をかけた親父ギャグである。その後、目を悪くし、あちこちの医者にかかっていたが、一向によくならず、「カレイ現象らしい」と言う。
一瞬、魚のカレイや“華麗”(これは本来“クヮレイ”だがNHKの発音だと“カレイ”になる)などの文字が頭をよぎり、また親父ギャグかと思った。それにしてはしょげているので。聞いてみたら“加齢”だという。ただ、歳のせい、といえば済むことを、お役所が気配りをすると、こういう言葉になるのか、と感心?していたら、こんどはむきつけに「後期高齢者」である。
この本は、日本全体を長屋に置き換え、大家(国・地方自治体)や長屋の住人(高齢者)、大家の息子(現役世代)など登場人物の言い分を通して制度の内容を説明している。まず登場する八っつあんが「高齢者でしかも後期って、人生もう終わりって感じじゃないか」と怒るはずである。
もっとも大家側にも言い分があろう。病院に集まった年寄りたちが「あら、今日は八っつあんがいないな。え、病気? いけないね、早く治して病院にこないと」というのは言い古された笑い話である。
漫画(いぢちひろゆき)や会話体のコラム(高木香織)、各種の図表などを駆使、痒いところに手を届かせようという試み。中でも質問にイエスかノーで答えていくと自分の保険料が出てくる仕組みに感心した。
(金田浩一呂)

