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DVD決めゼリフ『人のセックスを笑うな』
「だって触って みたかったんだもの」
タイトルにちょっと引いてしまうが、原作は文藝賞受賞の山崎ナオコーラの同名小説。
ユリ(永作博美)は、北関東の美術学校の39歳の臨時講師。小悪魔的でかわいいオンナである。みるめ(松山ケンイチ)は19歳でそこの学生。ユリにひかれる彼は、モデルになるため彼女のアトリエを訪れ関係を持つ。そんな2人をヤキモキしながら見ているのが、彼に恋心を抱く同級生のえんちゃん(蒼井優)。
ところがある日、ユリに夫がいることを知り、みるめは愕然となる。
えんちゃんが彼との関係を問い詰めた際、ユリが答えたセリフがこれ。女性が強くなった時代の奔放なオンナがいる。
そんなオンナ像を永作博美が、実に自然体で創りだしている。きっとあなたの周りにも「あんな女いるよ」と思うだろう。
井口奈己監督の独特のカメラワークと演出が等身大のオンナを引き出す。この演出手法をノゾキカットと呼ばせてもらおう。カメラは固定位置でややロング。音声の遠さや逆光はおかまいナシ的な状態で、そこに役者がフレームインし、自由なおしゃべりをする。
観客はまるで草木の陰で息をひそめて、人のどうでもいいような痴話を聞いている気分になる。この怪しげな緊張感が本作の評価が分かれるところだろう。
だが永作を見て、今さらながら女はかわいい魔物だと思う。
2008年1月公開、本編2時間17分。発売・ハピネット、4935円。

