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宋文洲の会社員哲学(24)「夢」の見方間違ってない?
私は計画を語っても夢を語りません。夢が無いからではありません。夢は実現しなくてもよい、あるいは実現不可能なものだと思うからです。
中小企業を業界ナンバーワンにするとか、若者が起業家を目指すとか。これらの目標を夢として語る人が多いのですが、私にしてみれば決意が足りない証拠です。決意があれば目標を定めて確実に具体的行動を取り続けるべきです。それを夢にしておくこと自体は逃げ道を残す潜在心理です。実現しそうも無いと思いながらも「夢」を語る行為は、「俺だって捨てたもんじゃない」と虚栄を張る行為です。
「I have a dream」
キング牧師のあの演説は多くの人々に勇気と希望を与えましたが、彼の演説の中身を読むと、それは牧師個人の夢ではなく、平等社会への憧れでした。自分だけではどうにもならない社会への希望であり、大衆への呼びかけでした。
最近よく聞かれる夢とは個人の目標、あるいは個人の憧れです。しかも、努力し続ければそれほど難しくない目標のようなものばかりです。目標を夢として語ること自体は夢のない話だと、私は思うのです。
経営者として頑張っていた頃、私によく「宋さんの夢は何ですか」と聞かれました。「夢がない」と答えたら大変顰蹙を買ってしまうので、「この頃疲れているのであまり夢を見ない」と誤魔化しました。
皆は「売り上げが…」や「世界に出て…」との答えを期待していたと思いますが、それは私の目標であって夢ではありませんでした。私の夢は雲のように掴めず、雲のように変わりやすい。夢は私の心の自由であり、わがままであり、語るものではありません。
(ソフトブレーン創業者)
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