TOPエンタメ / ピックアップ > DVD決めゼリフ『ノーカントリー』

DVD決めゼリフ『ノーカントリー』

「人が敬語をつかわなくなれば 世の中は悪くなる」
dvd20080822_01.jpg 第80回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞の4冠を制した作品。とはいうものの、冷血非情な殺人者の話と聞いていたから、あまり食指が動かなかった。

 殺伐とした冷血非情な事件が現実に起こっている昨今、映画の中でもそれを見せつけられ、絶望的なほどの人間の心の闇を覗かせられるのか、とうんざりな思いだった。

 しかし、見てよかった。奇妙な明るさがある。殺人者に追われる男を心配する老保安官(トミー・リー・ジョーンズ)の言葉に、救いの光があるからだ。このセリフも彼が呟いたもの。

 ストーリーは単純。麻薬取引の大金を持ち逃げしたモス(ジョシュ・ブローリン)が、殺人者シガー(ハビエル・バルデム)に追われるという話。その追跡途中で関わった者たちを、圧縮空気を使った凶器で殺していくシガーの不気味さが異彩を放つ。

 全編が静かなる緊張感に溢れ、2時間画面から目が離せない。「コーエン兄弟」監督の真骨頂といえる演出だ。名作『ファーゴ』同様、本作も不運と悲劇の連作が描かれているが、テーマは死であるようだ。

 コイン・トスで生死を決めるような「死に神」を登場させ、非道な殺人シーンの数々を見せながらも、天使のような老保安官を対比させて、人の死の摂理を語っていた。

 人の死は誰にでも来ることであり、不条理なものであると知る。

 2008年3月公開。本編2時間2分。発売・パラマウント ジャパン、4179円。

「ノーカントリー」

投稿日: 2008年08月30日

トラックバックURL:

カーコンビニ倶楽部

最新記事

夕刊フジBLOGから

コラボ企画

オススメサイト

夕刊フジBLOGモバイル

  • http://yfuji.jp/
    夕刊フジBLOGモバイル
  • 携帯も夕刊フジBLOGモバイル