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五輪野球“復活”でも、プロ野球界は2度と協力するな
■江尻良文編集委員「球界に直言!」
想定外の星野ジャパンの北京五輪惨敗で揺れるプロ野球界だが、結局のところ頂点に立つ日本人メジャーリーガー抜きでは本当の「最強チーム」は作れないということだろう。
来年3月の第2回WBCは大リーグ機構(MLB)、大リーグ選手会の共催だから、当人たちが拒否しない限り、日本人メジャーリーガーたちを日本代表に選べる。捕手・城島、二塁・井口、三塁・岩村、遊撃・松井稼、左翼・松井、中堅・福留、右翼・イチロー。投手陣も松坂、黒田の二本柱がいる。左の中継ぎに岡島、右は小林雅。このメンバーに12球団から選りすぐったメンバーを補充すればいい。
実際のところは、松井はオフに左ヒザの手術が必要なので欠場するだろうが、ヤクルト・青木が加われば、鉄壁の外野陣になり、問題ないだろう。一塁には左打者の巨人・小笠原、故障が完治していれば右打者の阪神・新井。2人とも三塁もできるから、使い勝手がいい。投手陣も日本ハム・ダルビッシュ、西武・涌井、ロッテ・成瀬の若手三本柱と経験豊富なソフトバンクの左腕コンビ、和田、杉内を加える。
巨人・上原は北京五輪で日本代表引退を表明しているから、抑えをどうするかだろう。阪神・藤川はいいが、勤続疲労の中日・岩瀬は不安があるので、誰を代役に据えるか。日本人メジャーリーガーが参加するWBCの日本代表監督になったつもりで人選をするのも楽しい。
が、それでは、今回も王監督が勝ち取った世界一の座を守れるかとなれば、話は全く別だ。「世界一といったって、韓国には3度目でようやく勝っただけ。米国にも負けている。ルールに救われて世界一になっただけだよ」とは王監督の弁だが、誰が監督でも今度も簡単にはいかない。バリバリのメジャーリーガーが顔揃えるのは米国だけでなく、ドミニカ、ベネズエラ、プエルトリコという国も一緒だからだ。
キューバという例外もあるが、プロの強豪同士が激突するWBCは今から楽しみだし、「WBCは将来、サッカーのW杯のように育てていかないといけない」という王監督の言葉には素直にうなずける。
アテネ五輪で銅メダルに終わったときと同様に、惨敗の今回の北京五輪後でも日本選手団団長から「強い選手を五輪直前に集めてちょっと練習すれば、勝てるものではない。1年以上前から五輪チームを組織して、合宿して連帯感を持たないと勝てない」とお門違いの批判があったが、ふざけるなだろう。
「スポンサーを集めたい」「どうしてもメダルを獲得したい」などという理由でプロ野球界に頭を下げ、丸投げしておきながら、結果が悪ければ、手のひら返しで偉そうに批判するアマチュアスポーツ界の首脳陣にはあきれ返る。野球がたとえ五輪の種目として復活してもプロ野球界は2度と協力する必要などない。「プロの国別対抗はWBCがあるから、アマ球界だけで五輪は出場してください」と一蹴すればいい。
