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『おそろし 三島屋変調百物語事始』宮部みゆき著

おそろし 三島屋変調百物語事始 コワイ話である。寝る前に読むのは止めたほうがよろしかろう。
 江戸時代。川崎宿の旅籠の娘・おちかは世間に憚る事件によって傷付き、叔父夫婦が神田三島町で営む袋物屋「三島屋」に預けられている。同屋の主人で叔父の伊兵衛は、おちかの心を癒やすため、三島屋にやってくる客が語る百物語の「聞き役」になることを命じるのだ。

 その話がなかなか怖い。曼珠沙華から覗く男の顔、人を呑み込んでしまう土蔵、道ならぬ恋で死んだ女が残した手鏡。暗闇の世界に取り込まれ、帰って来られなくなった人たち…。長く離れて暮らした美貌の姉とその弟とが禁断の恋に溺れる話がいい。姉が首を吊った後に、弟がもらった女房の容姿がだんだんと姉に似てくるのだ。いやいやホントに怖い。  (角川書店・1785円)

「おそろし 三島屋変調百物語事始」

投稿日: 2008年09月07日

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