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「温泉の底力」四十肩―鳴子温泉郷 血流良くし、痛み和らげ
会社内で、もっとも脂の乗った時期が40代だ。しかし、日頃の激務のしわ寄せから、次第に肩が上がらなくなる四十肩に悩まされている人も少なくない。そんな症状に効果があるのは、塩化物泉や硫酸塩泉系の温泉だ。
「じんわりと体を温め、血流を良くして、痛みを和らげてくれるのです」と指摘する温泉コンサルタントの中澤克之氏のイチ押しは、宮城・鳴子温泉郷。JR陸羽東線の沿線に、400本以上の源泉が点在し、所々から湯煙が噴き上がる。
鳴子温泉旅館組合によると、泉質は炭酸水素塩泉や塩化物泉など8種類。各泉質が混じり合って湧出(ゆうしゅつ)している湯が多い。
「四十肩は、鳴子ならどの温泉に入っても、泉質そのものが濃いので、効くと思います。保温効果が高いので、湯に入った後もポカポカするんですね。子供の頃、真冬にお風呂へ出かけて、タオルをグルグル回しながら帰ってくると、凍りつくんですよ。しかし、体は家に帰っても、ポカポカしていました。1000年以上の歴史があるといわれる共同浴場は、酸性泉、硫黄泉、緑ばん泉、明ばん泉と、たくさんの泉質が楽しめます。同じ敷地から別々の泉質や、アルカリ性と酸性の湯に同時に入れる宿もあります」
泊まる宿によって、違う泉質なのが不思議だ。宿は保養所、寮なども含めると、約100軒。
日本最南端の温泉として知られる沖縄・西表島温泉も、四十肩に効能があるという。ホテルパイヌマヤリゾートに併設。ヘゴの木などのジャングルの中に、野趣あふれる露天風呂が4カ所、内風呂やプールがあり、日帰り入浴もできる。泉質は、硫酸塩泉。
「見た目は無色ですが、少し茶色がかっていて、サラッとしています。ジャングルを見ながら、湯につかれるのが醍醐味。夜は晴れていれば、星空がとてもきれいです。野鳥や虫の鳴き声を聴きながら入れて、大自然を満喫できます」(同温泉)
西表島の大原港から、バスで約35分。こうした日常からかけ離れた自然の中で、塩泉系の湯につかれば、肩の痛みなど吹っ飛ぶことだろう。
