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サンマ―ボケ防止の理想食
風がどこからともなく、サンマの焼くにおいを運んでくる。そんな季節になった。まだまだ地球は壊れていない。しかし、大事にしないとな。
淡塩をぶった丸ごとのサンマを炭火で焼く。アツアツを大根おろしで食べる。このサンマに目を丸くしたのが「目黒のサンマ」に出てくる殿様。タカ狩りに出掛けて目黒の農家でごちそうになった焼きたてのサンマのうまさに感服し、城に帰って作らせたところ、出てきたものが期待はずれだったので「サンマは目黒に限るのォ」とがっかり。
この殿様は徳川三代将軍の家光ともいわれるが根拠はない。城中では「お毒味」の制度があって時間がたちすぎ、せっかくの味も落ちてしまうのが普通。サンマの場合、焼きたてが勝負であり城中でうまいサンマを食するのは土台無理。
そこへいくと江戸っ子はサンマの本当のうまさを知っていた。「ハンジヨのサンマ」だ。房総半島沖でとれたサンマをその場で粗塩をふり、すぐに快速船で日本橋の魚市場へ運んだ。波に揺れている間に塩がよくなじみ絶品となった。これを「ハンジヨ」と呼んだ。「半塩」のことで、ほどよく塩味のなじんだサンマ。サンマはボケ防止の理想食だ。物忘れを防いだり、血行をよくする成分、それにビタミンやミネラルなどがたっぷり含まれておるぞ。
(絵と文、食文化史研究家・永山久夫)
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骨までうまい
塩焼きがベストだが住居事情などでできない場合は煮る。水、酒、砂糖少々、スライスショウガを鍋に入れて火にかけ沸騰したら、内臓を抜いて4、5センチに筒切りにしたサンマを入れ2時間ほど弱火で煮る。骨までうまくて涙が出るぞ。
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