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やる気のないTBSは球団身売りせよ
■江尻良文編集委員「球界に直言!」
最下位を大独走している横浜・大矢明彦監督の来季続投に対し、ファンからブーイングが起こっているのは当然だろう。10年ぶりの監督復帰1年目の昨年は5月に首位に立つなど見せ場も作っての4位だったが、今季は大惨敗。地元の熱狂的な少年ファンからも「本当に来年も大矢監督がやるの?」という疑問の声があがっているが、お金を出したくないから、来季も続投させるという球団の責任は手厳しく追及されて当然だ。
親会社のTBSは球団買収時から経営意欲が感じられず、ファンサービスを何より大事にする巨人・長嶋茂雄終身名誉監督もこう不満を漏らしていた。「いったい、何を考えているのか。せっかくテレビ局が球団を買ったのだから、ファンにアピールするようなメディア戦略などを展開して、魅力あふれる球団にすべきなのに―。やる気が見られない」。
おっしゃる通りで、今回の大矢監督続投はその典型だろう。契約が残っているから、解任すれば来季の年俸を支払う必要がある。新体制を作れば大金がかかる。だから続投させる。ただし監督自身から辞任を申し出ればタダだから受けるというような、経営意欲ゼロの姿勢はファンをバカにしている。
前任者の牛島和彦氏の時もそうだった。1年目に大健闘で3位になったのに、戦力補強がなく、2年目は最下位。球団側は続投を要請したが、シーズン中の9月初めに牛島監督の方から辞任を申し出て、シーズン終了後に退団している。「お金がないから補強もできないと言われてはどうにもならない」とやる気のない球団に対し、愛想づかしをしたからだ。
こういう経営姿勢では他球団にも迷惑がかかるから、TBSは球団身売りをすればいい。このご時世だから、買う企業などないというのならば、白旗を上げて、撤退すればいい。そうなれば、オリックスと近鉄の統合が引き金になって起こった球界再編成、1リーグ制度への移行の動きなどが再燃するだろう。が、やる気のない球団が借金を雪だるま式に増やし続け、セ・リーグのペナントレースをつまらなくしている現実を考えたら、それもやむなしだろう。
プロ野球はファンあってのもの。それを無視した経営者には球団を持つ資格はない。日本ハムの故・大社義規前オーナーなどは、「選手は可愛い子供のようなもの」と言って、二軍の練習にまで足を運び、現場の隅から隅まで知り尽くしていた。それでも、81年にリーグ優勝しただけで、巨人との日本シリーズに敗れ後は、「いろいろな企業を経営したが、うまくいかんのは野球だけや。死ぬまでに1度だけでいいから日本一になりたい」と言い続け、球団経営に情熱を傾けた。
悲願の日本一になったのは、大社前オーナーが亡くなってからで、誰もが「オーナーの生きている内に日本一の報告をしたかった」と口を揃えた。が、大社前オーナーの情熱は、本拠地を移転した札幌で花を咲かせ、昨年リーグ連覇するなど、「北海道日本ハムファイターズ」人気は定着している。そういった意欲のないTBSは、地元・横浜から背を向けられ、嫌でも白旗を上げるしかなくなるだろう。
